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ムラタトモコ ✕ hacu コラボレーションインタビュー 「心にそっと、小さな幸せを」

ムラタトモコ+hacu コラボレーション インタビュー 心にそっと、小さな幸せを

ムラタトモコさんとhacuとの出会い

2021年の春からスタートしたムラタトモコさんとhacuとのコラボレーション。
きっかけは1通のDMからはじまりました。
差出人はイラストレーターでありテキスタイル作家のムラタトモコさん。
とても丁寧なコラボレーションのお申し出のご依頼とDMと合わせて添付されていたポートフォリオを拝見すると…
hacuとのコラボレーションが実現すれば、素敵な物が出来る!
そして、お顔を拝見する前にも拘らず「きっと素敵ないい人なんだろうなぁ」と感じたのです。
(その後お会いすることになったのですが、私の直感は間違っていませんでした)

そして、コラボレーションのお話はとんとん拍子にお話が進み、2021年の第一弾リリースがスタート。
2024年時点で10アイテムが誕生しています

そこで今回は、ムラタトモコさんへのインタビューを敢行!
個展前のお忙しい中お時間をいただき、様々な角度からお話を伺うことが出来ました。

ムラタさんの人となりから、作品のインスピレーションはどこから湧いて、どう落とし込んでいくのか、今回の個展に向けての想いなどがたくさん詰まったインタビューとなっております。
ムラタさんファンの方も、今回初めて作品をご覧になった方もぜひ最後までご覧ください。

ムラタトモコさんとは…
現在ドイツ在住、多方面から注目されているイラストレーター兼テキスタイル作家。

東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻領域を卒業後、文房具ブランドやテキスタイルメーカーでものづくりを学んだ後、2019年から活動をスタート。

「心にそっと、小さな幸せを」をテーマに、大ベストセラーとなった梅沢富美男さんの俳句集「一人十色」の装画と挿絵を担当するなど、ヨーロッパを旅しながら心に留まった風景を図案に落とし込み、テキスタイルやドローイングで表現し、数々の作品を生み出している。

まずは、今のお仕事に進んだきっかけを教えてください
幼少期から絵を描くことが⼤好きで、⼩さい頃から美術系の道に進みたいと思っていました。⾼校に進学する時に、美術コースを選び美術⼤学へ進学しました。美術⼤学では絵画科の版画専攻で、シルクスクリーンとリトグラフの技法を⽤いた作品制作をしていました。

私の⼤学では、⾃分の学科以外の科も学ぶことができたので、テキスタイルの授業を履修しました。そのテキスタイルの授業では染めや織りを学ぶことでき、学んでいくうちにシルクスクリーンが、テキスタイルにも共通する技法であることを知りました。
テキスタイル(布)と版画(紙)の作品を制作していく中で、将来暮らしに寄り添うものづくりがしたいと思うようになりました。

キャリアのスタートは文房具ブランドの商品企画とお伺いしました。
元々暮らしにまつわるものが好きで、最初はサラリーマンとして⽂房具ブランドの商品企画や、テキスタイルブランドの企画などの仕事をしていました。
忙しく働いている中で、お気に⼊りの洋服やインテリアがあると嬉しくなり、私もいつか誰かの暮らしの中で「小さな嬉しさや幸せを感じられるような仕事をしたい」と思うようになったんです。
それでフリーランスになられた?
ええ、仕事をしていくうちに「絵と布両⽅の要素を持ち合わせた活動をしていきたい」という思いと、「暮らしに寄り添うものづくりの活動をしたい」という思いが重なり、今の仕事に進もうと決めました。
ドイツの生活にはそろそろ慣れましたか?
はい、ドイツではとても楽しく暮らしています。
当たり前ですが⽇本とは違う⽂化に驚きと発⾒がいっぱいなんですよ。

ドイツの暮らしで好きなところはたくさんあります。
⼀年の初めにバケーションの計画をたて、家族で旅⾏に⾏ったり、暮らしを楽しんでいる様子があって、ドイツでは休むことを⼤切にする⽂化なんだなと感じています。

普段の何気ない休⽇でも、ピクニックをしたり公園を散歩したりして、ゆっくりと⽣活を楽しんでいるんですよね。
今はサマータイム中で夜の9時頃まで明るいので、たまに散歩をしていると、バルコニーやテラスでドイツビールを飲んでいる⼈々も多く見かけます。
わたしも、ドイツならではの最⾼の夏時間を過ごせています。

ドイツに行かれると伺ってから、サンプルを届けるという名目で?絶対に遊びに行かなくてはと思っています(笑)ところで、ドイツで生活するということは、やはり作品作りに今までとは違った影響があるものなのでしょうか?
⾃然も豊かで⽇本ではみたこともないような景⾊に出会うこともでき、デザインのインスピレーションもたくさん湧きます。
シュトゥットガルトの雪景⾊やハイデルベルクでカヌーをしている様⼦など、作品づくりや暮らしのヒントがたくさん詰まっていて、⾒るたびに毎回感動します。
これからドイツでの生活からヒントを得た作品が続々と生まれてくるのが、今から待ち遠しいです!
ムラタさんの作品は、色合いが優しく、日常の些細なシーンを切り取っている感じが私はとても好きなんですが、作品作りにおいて大切にしていることは何ですか?
全てのデザインを⼿で描くことを⼤切にしています。
つけペンや筆で描いた時の、インクや絵の具の濃淡・滲み・揺らぎが⾒るほどに味わい深くなるように描いています。
時間が経って気がつく部分があるように構成していることも、こだわりの⼀つです。
⼿で描くからこそ表現できる幾何学的な形の中にも有機的な形は、1秒・1分・1時間と時間を経過することで、インクの滲みや掠れなどが⾒えて来るといいなと思いながら描いています。
暮らしにそっと寄り添えるような、ずっと⼀緒にいられるようなデザインを⽬指しています。
だから、初めてのコラボ靴下である「hana hana」のテキスタイル案をいただいたときに、ムラタさんの目は、花々の間に光や風をとらえていらっしゃるんだ、感性の表現がとてもすてきだなぁと感じたんですね。
これが靴下になるんだ!とワクワクしたことを覚えています。
続いて、hacuとコラボレーションを、お考えいただいたきっかけを伺ってもいいですか?
hacuさんの靴下は元々履かせていただいていたんです。
履き⼼地の良さとしっかりとした丈夫さがとても魅⼒的でよく愛⽤しておりました。
そして、何より丁寧なものづくりをされている背景が靴下やSNSの様⼦から伝わってきていて、いつかご⼀緒できたらいいなと思っておりました。

ある日、テキスタイルの図案を描いた時に、この図案はどんなプロダクトに合うかな?と考えたところ、hacuさんの靴下がすぐイメージに浮かんだんです。
hacuさんの丁寧に作られた靴下とご⼀緒できたらなんて嬉しいんだろうと思い、コラボレーションを考えて、ご連絡しました。

嬉しいお言葉ありがとうございます!
靴下をご愛用いただいていたのも本当に嬉しいです。
ご縁がつながり、これまで10アイテムのコラボレーション作品が生まれましたが、今後はhacuとどんなコラボアイテムをやってみたいと思われていますか?
そうですね、今までのスタイルの靴下はもちろん、柄の⼀部に刺繍が使われた靴下や、左右の図案が異なる靴下、キッズ⽤の靴下などを制作してみたいなと思っております。
キッズ⽤の靴下はお⺟さん⽤の靴下と出産お祝いで贈るギフトセットみたいなものも魅⼒的だなぁって。
それから、⼿袋やネックウォーマー、冬⽤の厚⼿靴下、ニットパンツなども制作してみたいですね。
靴下と⼀緒に使ってもらえたり、贈り物としても選んでいただけるようなものをご⼀緒にできたらと思います。
ムラタさんと様々なコラボレーションが出来れば、私もスタッフも、そしてお客様も間違いなく大喜びです!
どんなコラボレーションになるのか、今から私も楽しみにしています。
話は変わりますが、オリンピックイヤーの2024年6月29日から、ムラタさんにとって初となる海外での個展がパリではじまりましたね。
そうなんです。6⽉29⽇(⼟)〜7⽉29⽇(⽉)まで、約1か月に渡って、フランス・パリの7区にある「DEJIMA STORE PARIS」さんにて個展を行います。

会場である「DEJIMA STORE PARIS 」さんは、⽇本の丁寧なものづくりをパリの皆さんへ紹介されているショップです。
私がパリを旅していた中で出会い、有⽥焼の器や⽇本茶やお⾹、⾵呂敷などテキスタイル商品を美しく陳列し、⼤切に商品を紹介している様⼦に感動しました。

私自身、海外での個展は初めてなのですが、フランス⼈ディレクターさんにキュレーションいただけたこともとても嬉しいです。
今回の展⽰では、hacuさんのコラボ靴下を初め、原画作品やマルチクロス等テキスタイルプロダクトを販売します。
原画作品は⾵景をテーマに⾊墨などを使⽤し描き、額は卓上に置くことができるものを採用しました。
元々和室にも洋室にも合うような、そんな絵を描いていきたいと思っていたので、まさに今回は和と洋の素敵なところを詰め込んだような作品に仕上がっているんじゃないかなと思っております。

hacuさんの靴下は「flow of time」と「glow of light」をキュレーションしていただきました。
落ち着いた⾊味の中にも、hacuさんの丁寧なものづくりが光る靴下だと思っておりますので、パリの皆さんにご紹介できることがとても嬉しく楽しみです。
ものづくりを⼤切にされているhacuさんの紹介ができることもとても嬉しく、それについて快諾してくださったhacuさんには感謝の気持ちでいっぱいです。

7⽉下旬からオリンピックも始まります。
パリ全体がとても盛り上がると思うのですが、そんな中展⽰をさせていただけることをとても幸運に感じておりますし、現地の⽅がどんな反応をしてくださるのか、とても楽しみです。

会場のあるパリ7区はルーブル美術館からも歩いていけるところなんです。
また、近くには⽇本の飲⾷店や素敵なブランドショップ、ギャラリーもあるので、観光やお仕事でパリにお見えの際には是非個展にお立ち寄りください。

今回の個展で、hacuの靴下もムラタさんのプロダクトとしてお選びいただいて嬉しかったです!
どんな展示になるのか、日本にいる私たちも気になるところですよね。
もっともっといろいろお伺いしたいことがあるのですが、そろそろお時間が迫ってきました。
最後に、ムラタさんのこれからの仕事の展望をお聞かせください。
これからも、チャレンジしたいことがたくさんあります。
国内外問わず暮らしにまつわるモノ・コトに携わりたいので、ホテルの家具・壁紙・アメニティなど客室全体のデザインや、映画やドラマに出てくる部屋のインテリアファブリック、⼩道具、番組セットの壁紙などのデザイン、ソファや照明などのインテリアファブリックなど、プロダクトから空間全体のデザインをしていきたい想いがあります。
また、化粧品やアロマ等コスメ系の商品パッケージや、ペットボトル飲料、紅茶・コーヒーなどの⾷品系の商品パッケージにも携わりたいです。
⾷品やコスメブランド全体のメインビジュアルや、広告や⾳楽のビジュアルデザインにも興味があります。

やりたいことを改めて⾒るとかなり幅広くも⾒えますが、どれも暮らしにまつわるモノ・コトのデザインです。
お菓⼦や飲み物を⾷べたり飲んだりしながら、ソファでゆっくりくつろいで、アロマを焚きながら⾳楽をかける。そんな暮らしの中に⾃分の⼿がけたデザインが加わることで少しの幸せを感じたり、少し嬉しくなったり。そういう⾵に感じていただけるようなお仕事に携わりたいと思います。
作品については、絵と布の間のようなデザインや作品づくりをしていきたいと思っています。
「絵と布の間」という意味は、絵画としても図案デザインとしても成り⽴つものを描いていくということです。
デザインと絵画の垣根をこえて、ずっと暮らしに寄り添っていけるような物づくり・絵づくりをしていきたいと思います。

ムラタトモコさん
個展前のお忙しい中、このような機会をいただきありがとうございました。
これからのヨーロッパの生活の中での新しい景色や空気を落とし込んだ新作を、私も楽しみにしています。
今回、日本からドイツへと居を移し、新たな刺激を楽しんでいるムラタトモコさんのインタビューをお届けしました。

ムラタさんのデザインがどのように生まれるのか、このインタビューを通じてお伝えすることが出来たなら嬉しいです。

そして、現在もムラタトモコさんとhacuでは、新しいステップとなるコラボ企画が着々と進んでおります。
ムラタさんがこれからどのような刺激を受け、作品へと昇華されていくのか、それがどんな靴下ニットアイテムになっていくのかを首を長くしてお待ちくださいね。

一通のDMが繋いだコラボレーションを、これからもどうぞお楽しみに!

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